屋根から降りたClarion(KERRYが見た世界)

自分自身を観察しながら、より自分を好きになる道程

セルフトークが語るコトに耳を傾ける

引き続き、条件付けを外すための「観察」について考察を続けます。「マインド(思考)」はいつも私たちにうるさく、何度も何度も様々なことを語り掛けてくる厄介な存在ですが、何か出来事が起こったり、何かを言われた時に、無意識に反射的に表れる心の声(セルフトーク)に注目します。このセルフトークが、マインドによる条件付けを起こす大きな原因の一つと考えられるのです。セルフトークがマインドと結びつき、人生を突き動かそうとします。

 セルフトークは1日に4~6万回起こると言われていますが、このセルフトークが回り始めると、どんどん妄想が広がったり、ネガティブな感情が溢れてきたり、一つの単なる事実が自分色に染まります。

ご近所で誰かが小声で立ち話をしているだけで、「きっと自分のことを噂しているのに違いない」「挨拶はしてもらえるけど、何かよそよそしさを感じるわ」「多分私は良く思われていない」などと、自己内対話が広がってしまうのです。

セルフトークは目の前で起こった出来事に対して、独自の意味づけをした言葉として出て来るもので、自分のセルフイメージ(私は嫌われている等)や、自分が持つ世界観(世の中とはこういうものだ)などが反映しているのです。ここに条件付けが見え隠れしており、このセルフイメージや世界観を変えていくことが、すなわち条件付けを外すことに繋がっていくのです。

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では、そのセルフトークをどう観察するか

一つは自分の頭に流れるセルフトークをひたすら眺め、「あぁ、いま私はこんなことを思っているんだなぁ」と傍観者の感覚で頭の中を流れる言葉をありのまま掴む、マインドフルネス的、瞑想的な観察があります。セルフトークのクセ(同じ言葉でもAさんに言われると嬉しいけど、Bさんに言われると頭に来る等)を見つけるなど、一定の気付きをもたらします。

さらに一歩進めて「どうして私にはこんなセルフトークが起きるのだろうか」と、マインドを使いながら現状のセルフイメージや世界観に気付き、次回同じセルフトークが起きた時に今までと違うセルフトークが導けるように、意図して働きかける能動的な観察を行っていきます。

また、セルフトークには自分の感情を反映した身体的感覚」から湧き出るものもあります。何か出来事が起こったり、何かを言われた時に、身体に感じるモヤモヤや胸の詰まりなどの神経的な反応を感じ、それをマインドを通して言語化したセルフトークにも観察の目を向けていきます。

セルフトークにはマインドから起こるものと、身体から感情を通して起こるものがあるのです。次回は「2つのセルフトークの統合」についてお伝えします。